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 さいたま市緑区 出羽三山供養塔

  ○ 不動ヶ谷金剛寺不動堂(大聖不動尊)


○不動ヶ谷金剛寺不動堂 さいたま市緑区中尾238

 ここは、「大聖不動尊」(だいしょうふどうそん)の扁額を掲げる「足立百不動尊」の七番である金剛寺の不動堂ですが、
 金剛寺は明治に廃寺となっています。
 境内に三本柱の火の見櫓が建っています。

    

<扁額>

 左の扁額「足立第七番 大聖不動尊 願主中」(足立百不動尊共通で番号が異なる)
 右の扁額「不動尊」

  

<御詠歌>

 「足立百不動尊」はそれぞれに御詠歌があり、不動堂の中にここの御詠歌が掲示されていました。
 「足立第七番 金剛時
  とりわきて えにしそふかき ふどうやつ たみのかまどの ひびににぎわし」

   

<手水鉢>

 文化12(1815)年銘の手水鉢です。

   

<不動堂左手の六地蔵/石塔>

 不動堂の左手に、六地蔵、地蔵菩薩立像、三基の石塔があります。

     

<出羽三山供養塔>

 中央の石塔は、文化12(1815)年銘の出羽三山供養塔です。
 正面「月山 湯殿山 羽黒山 供養塔」
 左側面「世話人 長谷川氏」

      

<笠付青面金剛庚申塔>

 左の元文5(1740)年銘の笠付青面金剛庚申塔です。
 左側面「木崎領中尾不動谷戸」

     

<笠付角柱庚申塔>

 右の元禄9(1696)年銘の笠付角柱庚申塔です。
 正面
 「願主金剛時傳海
 「奉建立庚申尊像 當處安全所」
 「施主當村善男善女」

     

<不動堂右手の石塔>

 墓石に混じって、供養塔があります。

  

<西國秩父阪東供養塔>

 文化9(1812)年銘の西國秩父阪東供養塔です。
 「西國秩父阪東供養塔」

    

<二十六夜塔/二十三夜塔>

 二十六夜塔と二十三夜塔が並んでいます。

<愛染明王坐像道標(二十六夜塔)>

 文化4(1807)年銘です。
 (正面) 愛染明王坐像と「廿六夜」を刻んでいます。
 (正面下部右)「うら王道」
 (左面)   「北 大ミや 者らいち/奈んぶ い王つき 道」
 (右面)   「南 王らひ/戸田 江戸道」
 (裏面)   「東 八町 こしがや/者とがや せん志由 道」

      

<勢至菩薩立像道標(二十三夜塔)

 文化2(1805)年銘です。
 (正面) 勢至菩薩立像と「廿三夜」を刻んでいます。
 (正面下部右)「志んまち道」
 (正面下部左)「者とがや道」
 (左側面)  「南 戸田/王らび 道」
 (右側面)  「北 大みや/うらわ 道」

     

(「近世以前の土木・産業遺産」(岡山大学名誉教授馬場俊介)の記載により確認しました。)

<板碑>

 摩滅で全く読めない板碑があります。

  


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