垳は、綾瀬川(現:垳川)左岸の微高地に近世集落が発展した地域です。
地名の起立は、水がカケ(捌け)ることに因み、水が流れるとき「土」が流されて「行く」という字を当てています。
○ 垳稲荷神社
○ 境界杭
○ 稲荷下樋管
○ 垳川排水機場樋管
八潮市古新田〜葛飾区西水元
○ 潮止橋〜新大場川水門(中川左岸)
○ 新大場川水門
八潮市大瀬
○ 潮止橋
垳川を挟んで、六木諏訪神社の真北に建つ「垳稲荷神社」です。
垳稲荷神社と社前のお屋敷は、ちょっと高いところに建っています。
古墳の上に建っているのかもしれません。
<参拝記念碑>
「伊勢神宮 富士登山 参拝記念碑」
昭和3(1928)年の建立です。
<社殿>
上部の一部が欠けている境界杭です。
明治22(1889)年4月1日、垳村等七村が合併し潮止村となり、
潮止村は、昭和31(1956)年9月に八條村・潮止村・八幡村の3か村が合併して八潮村となるまで存続しました。
「□河川 中川 東京都 埼玉縣潮止村」
境界杭の下に、垳川から中川へ注ぐ「稲荷下樋管」があります。
中川の土手にある操作室は煉瓦造りでシャレています。
中川の対岸には大場川が中川へ注ぐ「新大場川水門」が見えます。
埼玉県垳川排水機場は、昭和54(1979)年5月に完成し、垳川の増水時に排水ポンプで中川へ排水しています。
排水機場の下をくぐっているのが排水機場樋管です。
垳川排水機場樋管のプレート文には「1978年9月」とあるので、樋管のほうが先に完成したようです。
(参考)
樋門・樋管・水門(ひもん・ひかん・すいもん)
堤防を横断して川へ流れ込む場合に、堤防の中をトンネルのように通り抜けるものを樋管または樋門といいます。
樋門と樋管には明確な定義はなく、一般的に、断面が比較的小さいものを樋管、大きなものを樋門と呼びます。
堤防を分断し完全な開水路で通り抜ける場合の構造を水門といいます。(国土交通省サイトより要約)
「埼玉県垳川排水機場」の「垳」には「がけ」とふりがなが付けられています。
中川を潮止橋で渡り左岸に出て、中川沿いのなかよし散歩道(車道)を下流に向かいます。
車道から歩道に入るところに「河川管理境界」と国土交通省の注意掲示版があります。
<中川対岸>
中川対岸に「埼玉県垳川排水機場」と「稲荷下樋管」及び「垳川排水機場樋管」が確認できます。
花畑川に架かる「花見人道橋」と花畑川終端の「六ツ木水門」です。
水門が完成した時に「大場川水門」が既に存在していたので、「新大場川水門」の名称となっています。
大場川上流
左手のマリーナの奥には、かつて日本煉瓦製造株式会社潮止工場がありました。
大場川河口
中川右岸
中川左岸
中川上流
中川下流